S.E.S 彼女たちとの偶然で必然な出会い

1998年頃だっただろうか。偶然で なんてことない 出会い 本当にそんな感じだった。

本格音楽番組やバラエティー寄り音楽番組を、当時毎週のように観ていた。
ある日、いつものように『 HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP 』や、『 THE夜もヒッパレ 』を観ていると「あれ?新人さん?」「どなた???」 などと思いながら、その初めて目にするであろうグループに目が止まった。なにやら韓国から来た女性3人組グループということらしい。メンバーの1人が、なぜか自然で流暢な日本語を喋っていた。

”電流が流れるほどに衝撃的だった”などといったものでも華やかなものではなかった。S.E.Sとの”偶然で なんてことない 出会い”。

<めぐりあう世界>

そして、肝心なパフォーマンスはというと・・・どこか、何か、ややしっくりこない。曲もダンスも”ゆるく見えた”というのが正直な印象、記憶として残っている。

<Love (Japanese Version)>

当時、「洋楽」というものには自分なりに触れていたつもりだが、今以上にアジアの音楽を知らなすぎたというのは否めない。
アジアの楽曲で聴いていたとなると(記憶は確かではないが)王菲(フェイ・ウォン)さんの「Eyes On Me」を含む『夢遊(胡思亂想)(日本盤)』くらいだった記憶がする。

そして、アイドルというものにはもっと疎かった。

<Dreams Come True>

そんな状況・状態で、韓国から来たアイドルに対し、どう反応して良いのか戸惑いを感じてしまっていたのだろうか。異文化圏(特にアジア圏)に対し不慣れであったというべきかもしれない。

韓国のグループが、日本のテレビ番組でパフォーマンスをしている。しかも、深夜枠でもなく”ゴールデンタイム”になぜ? というのが正直なところでとても不思議だった。

<(‘Cause) I’m Your Girl>

多少言い訳がましくなるが、当時「2002FIFAワールドカップ」以前、『K-POP』という言葉すら、コアな方々の間の言葉(モノ)で、まだ一般的なフレーズではなかった。(ここでは深くは書かないが)”韓国”・”MADE IN KOREA” に対してのイメージは、今とはまるで違っていた。”明確な理由は無かった”にせよ、単純に知らなさすぎたのだと思う。

教科書やマスコミ等、様々な世代がいる周りの人々、それらに”同調”し、(自身の中に疑問があったとしても)合わせてるように流され”理由なき同調”することで、その和の中にいられるような感じだったのかもしれない。

そして、自身の中に”明確な理由”もなく、垣根・壁を勝手に設け”色メガネ”をかけてしまっていた。
つまり、”色メガネ” をかけたまま、「S.E.S」とそのパフォーマンスを観ていた。

理由なき同調に流され、色メガネをかけ、斜に構えている状態では、真正面から正直に向き合えてはいなかったということになる。

その後、何度かテレビ番組で見かける機会があったのだが、気づけば見かけることがなくなっていた。その時は、機会を逃してるだけなのかと思っていた。後に知ることになるのだが、本国での活動に専念していたようだ。

<감싸 안으며 (Show Me Your Love)>

~偶然でなんてことない 出会い からの再会~

偶然でなんてことない出会いから、数年過ぎた頃(2002年くらい)のある日、本当に良くしてもらっていた行きつけのレコード屋さん(CDショップ)で1枚のCDに目が留まった。
そう、“S.E.S/5集”の日本盤のCDが目の前にあったのだ。

CDを手に取り、目の前にしながら「え??」「なんで??」となっていたと思う。マスターに確認してみたところ「前に話に出てたから入れて(注文・入荷して)みた!」だそう。もうそうなると、買う以外に選択肢はない。自動購入決定から、さっそく自宅に持ち帰り(レコード屋さんでだったかもしれない)CDプレーヤーにI N 。

♫1.JUST A FEELING2. YOU TOLD ME3. U…♪と、曲が続いてゆく♪ と同時に不思議な感覚に襲われていた。

とても、不思議な感覚に
?…??…???
なんだ、この感覚は?

このとき初めて、電流が流れるほどの衝撃に撃たれた。大袈裟かもしれないが、そんな感覚に襲われていた。

あの時(TVで観た時)感じた ”ゆるさ” を感じなかった。それどころか「しっかり」「がっつり」捕まれ、持ってかれるような感覚で、どっしりとしたモノを感じていた。

特に『U』

イントロから「これが韓国の音楽」です。これが「私たち S.E.S 」です。これが「SMエンターテイメントの”これからのK-POP”」です。
そう言われているようだった。

いや言われたのだろう。そのくらい、すっかりやられてしまった。今でもこの『U』を聴くと、当時の記憶が蘇ってくる。

こうして書いていると同じグループに”2度の出会い”を経験した。1度目と2度目、初めてと再会、それぞれに出会いを感じていた。そんなことを想いながらこれを書いている自分がいる。

”偶然で なんてことない 出会い”だったのにも関わらず、レコード屋の店長と、S.E.Sの話をしていたんだろうか?”ゆるい” とまで思ったのに、それが今でも記憶に残っているのに、なぜ話題にしていたのか、今でも不思議で仕方ない。

”理由なき同調” から”色メガネ” をかけ、垣根・壁を勝手に設けていたのに、彼女たちは、それをど派手にぶっ壊すでもなく、ふわっとスルーして入ってきて、気づけば私の中に存在していた。

そして、月日は流れ…
2016年12月、”3度目の出会い” その機会、その時が。

<20161231 MBC 가요대제전 – *경축 데뷔 20주년* 전설의 요정들 컴백!!! S.E.S의 I’m Your Girl + Remember>

何度観ても当時の気持ちになれる。観る時、その時、その瞬間が初めてのような。

<Remember>

<Paradise>

<Love [story]>

とにかく嬉しかった。画面越しではあるが、まためぐりあうことができた。しかも、3度も出会えたことが。

<Just A Feeling>

これが、S.E.Sと偶然に出会い、そして再会するまでの一連の流れ。
古くからの韓国歌謡・K-POPのリスナーの方々や、S.E.Sのファンの方々から見れば、”にわか”やんっ!! と、なるかもしれないが。
これを書くにあたって、やや、こんな事書いて良いものか?そう想いながら書いているのも事実。

最後に、気になっていたこと。
『めぐりあう世界』 そして 『 다시 만난 세계 』

この2曲のタイトルなんですが、、、そういうことなんでしょうかね?!
SMエンタさん!!!

どこかにありそうな恋愛小説っぽい物のようになってしまった。

(執筆:M)