LE SSERAFIM SAKURA はアイドル界の天海祐希になれるのか?

LE SSERAFIMがイルデし積極的にメディア活動を行っている姿をここ数日見かけることがあった。
元日本国内屈指のアイドルグループで育った宮脇咲良さんを中心に、メディア対応を順調に行う姿は今までのアイドルグループの中で、一番スムーズでわかりやすいイルデだった。彼女の知名度がそうさせたこともあるだろうが、日本国内のアイドル事情がわかっていない私から見て過去イチの好印象だった。

一昔前のイルデ戦争より激化

数々のグループがイルデしているこの半年、なんだろう、ソシやKARA時代の流れの雰囲気が少しだけ感じる。
以前よりグループに日本人を入れてイルデしてくるパターンが定着していたが、つたない日本語でも受け入れられる時代ではなくなった。即対応が当たり前になった今、現地化対応はある程度完成されたパッケージングでないと通用しない。
そこにHYBEは、元日本アイドルで名前が浸透している宮脇咲良さんを年長に据えたグループ構成で勝負してきた。プデュやIZ*ONEは全く魅力を感じなかった私だが、LE SSERAFIMには少しだけ希望を持って遠くから観察していた。

SMエンタのゴタゴタの最中に一気に抜け出たグループが安泰するのが確定している今、その資金力を持つのはHYBEとJYPだが、韓国国内でなく世界シェアを獲りにかかるとすればHYBEが一枚上手の状態。JYPは同世代のNMIXXがトラブったことでIVEにも大きく差を付けられた。HYBEがnewjeansをゆっくり育てることが出来るなら、今年来年はLE SSERAFIMで稼げるだけ稼ぐだろうと思う。SOURCEミュージックがどれだけタイミングを作れるか楽しみにしている。

SAKURAさんの絶妙なポジション

LE SSERAFIMの構成を見てみると、SAKURA(24)JP、リーダー:チェウォン(22)KR、ユンジン(21)KR/USA、KAZUHA(19)JP、ウンチェ(16)KRと、リーダーより年上の海外勢をセットし負担を分散している。
日本でアイドル活動をした経験をメンバーに浸透させてほしいのが事務所の狙いからも見て取れる。しかも事務所もそれをバックアップするかのごとくデビュー時のトラブルを速攻で対応した。かなり直球的な対応で、残ったメンバーも襟を正したことだっただろう。そしてその際にきっとメンバー内でのミーティングもあっただろう、ステージでの目の色が変わったのがハッキリとわかった。
きっと脱退が当たり前のように行われていた日本での経験もその時に話をしてくれたのではないだろうか?デビューしていきなりのトラブルを乗り越え、軌道修正をすぐにできたのは支柱である年長の安定度がものをいうところでもあったと思える。

マンネがしっかりマンネ

伸びのびとしているマンネを久々に見る気がする。ウンチェがここまでマンネらしいキャラで居られるグループは本当に久々。屈託のない笑顔でお菓子を頬張るマンネを見守り、髪の毛の色を変えたいって発言に心配するオンニたち、まさにグループとして見たかった理想のパターンである。マンチェよ、そのまま成長してくれ。

本題の課題

さて表題の問題だが、SAKURAさんがどれだけ覚悟を持って活動に挑戦しているかはダンススキルの成長度合いから見ても、誰もが本気具合を納得できると思うが、どこに目標値を設定しているかが見えてこない。私的には「アイドル界の天海祐希さん」のポジションを目指してほしい。

天海祐希さん(ゆりちゃん)は、宝塚時代に研一で新人公演主役をこなし、あっという間に月組のトップまで上り惜しまれる中退団。退団の時には同期の「ズンコをよろしくお願いします」とヅカファンを引き継ぎ芸能界に転身。舞台やドラマなどマルチな活動をしながらも、すみれコードを守っている姿はまさに舞台女優の理想の姿だろうと感じる。
天海祐希さんは、歌もダンスも抜群に上手いというわけではなかった。しかし、お芝居の雰囲気は抜群で、見てる人を引き込む能力は当時の宝塚内では1.2位を争う存在であった。
同期から支えられた研修生時代から、年下なのに月組男役トップの座をこなさないといけない時代背景、様々な困難があったヅカ時代。ファンの期待と阪急の期待をほぼ一人で背負って月組を引っ張っていった。年齢的にも今のSAKURAさんとほぼ同じ。

清く正しく美しく

これは時代が変わってもアイドルも同じことを要求されているだろう。大変だろうが、ぜひ「アイドル界の天海祐希」を目指してほしい。孤独を感じるだろうが同期(グループの仲間)に支えられながら、いつか来る次のステージまで楽しい姿見せてほしいと思う。

そして事務所さんよ、余計なことはするな、バランスを壊すようなことや、世界情勢を無視するようなことは気をつけてくれ。そしてマンチェのスケジュールと体力のバランスには気をつけてくれ。

<前回記事>

LE SSERAFIM 2023年は勝負の年だぞ

Melonサイト:https://www.melon.com/artist/timeline.htm?artistId=3092950